『うつ』と『自律神経失調症』
似て非なり。
簡単に言うと『うつ』は脳の病気です。
脳のエネルギーが欠乏した状態であるとか、憂うつな気分やさまざまな意欲低下が続くとか、はっきりした、これがうつの症状というものがなく、不定愁訴が集まったものがうつになります。さらにきっかけとなりやすい「要因」として、家族や親しい人との離別、人間関係のトラブル、家庭内のトラブル、職場や家庭での環境の変化などが要因となります。
脳には「神経伝達物質」というものがあり、「セロトニン」や「ノルアドレナリン」は、人の感情に関する情報を伝達する物質です。これら様々な要因によって、これらの物質の機能低下がおこり、情報の伝達がうまくいかなくなり、うつ病の状態が起きているとされています。
自律神経は交感神経と副交感神経からなります。これらはいろんな状態において拮抗的な反応となります。交感神経は日中、副交感神経は夜間優位となり、シーソーのようにバランスとっています。しかしこれらのバランスが崩れてくると、頭が重くなったり、不眠症やめまい・耳鳴り、疲れが取れない、手足に力が入らないなど体に症状が出やすくなります。
これらの症状が出てくると『自律神経失調症』と診断されることがあります。
共に原因とされるものは前述した内容と共にストレスが多いとされます。ですので自律神経失調症からうつになることもあります。
つまり誰もが『なる可能性のある病気』ということです。
自律神経の調整がうまくいってない方は頭部から背部にかけて筋肉の過緊張が見られます。
これらの過緊張の緩和をベースに治療を行っていきます。
さらに東洋医学においてうつ病は『肝気の滞り』からくると言われます。
現代社会における 介護、子育て、対人関係、などストレスが肝気を抑え抑うつになると言われます。肝は血を蓄え、血は魂を宿す。肝気が少なくなると恐れがおこり、逆に肝気が多くなると怒りになるといわれています。
肝経及び心経、脾経をベースに交感神経、副交感神経のバランス調整を行っていきます。